【校長投稿】学校行事
3学期始業式と壮行会
《始業式》概略
冬休みは大きな事故もなく、新年が迎えられました。新しい時が「よい年」であることを祈ります。
今年の正月は天気もよく、箱根駅伝も応援する方々であふれていました。恒例となっていたマグロの初セリも212㎏のマグロが高値で買い取られました。釣り上げた方は、40歳まで工務店の経営者だったそうですが、どうしてもマグロ漁師になりたくて転職したそうです。
「夢」っていいですね。今、フランスをはじめ欧州の国々において、多くの日本人が修行をしているそうです。将来の夢に向かって賃金は安いですが頑張っていると聞きます。5年位前ですが、ミシュランガイドで3つ星に選ばれた日本人のことが話題になりました。そんな人が次々出てくれるといいですね。
皆さんは若い。「大きな夢」を持ってください。
さて、3年生は2月になると家庭研修になりますから、学校生活もあとわずかです。卒業に向けて、一日一日を有意義に過ごしてください。
《壮行会》
3年生が引退しましたが、次の代に順調に実力が継承されています。
男子ソフトボール部が昨年に引き続き、令和5年3月24日から長崎県で開催される全国高等学校選抜大会に出場します。昨年度全国3位の好成績でしたから、さらに上を目指して頑張ってください。(写真:部員全員登壇)
演劇部も連続です。令和5年1月21日から群馬県桐生市で開催される関東高等学校演劇研究大会に出場します。壮行会では自作の「舞台装置」を披露してくれました。(写真:部代表4名登壇)
校長、生徒会長から激励を行い、全校生徒からは校歌で送り出しました。健闘を祈ります。
令和5年度第1学期始業式 講話
やわらかな陽射しが日一日と暖かさを加え、春の訪れを感じる季節となりました。新型コロナウイルス感染症への対応が大きく変わろうとしている中ではありますが、本日こうして令和5年第1学期始業式を対面で実施することができて、大変嬉しく思います。ここにいる494名は4月1日付で一つ学年が上がりました。おそらく新たな決意を持って登校した人もこの中にいるのではないかと推察します。
始めに、皆さんにお願いがあります。今日の午後、新入生の入学を許可します。新入生が少しでも早く学校生活に慣れるよう、先輩として懐の深さを示してあげてください。何気ない細かな心遣いや気遣いは、新入生にとっては大きな励ましになると思います。そして、これから始まる農工での学校生活の送り方について、色々とアドバイスしてあげてください。私も含めてよろしくお願いします。
新たな年度を迎えるにあり、今日は学年別に私が必要と考える心構えについてお話しします。
2年生の皆さん、目標をはっきり定め、その目標に向かって「挑戦」してください。毎日の授業や実習を真剣に受けることはもとより、是非、各種検定試験にチャレンジしてください。資格取得は主体的に学ぶ姿勢や態度を育て、各自に対する評価に直結します。2学年の過ごし方でほぼ進路の方向付けが決まっていきます。大変重要な1年になります。部活動や課外活動でも中心的な活躍が期待され、多忙な一年になると思います。どれ一つとして手を抜くことなく、全力で「挑戦」してください。
3年生の皆さんは最上級生になります。学習や部活動だけでなく、学校内外での挨拶、みだしなみ、自転車や公共交通機関での乗車マナーに至るまで、最上級生としてのふるまいが求められます。そして、新入生や2年生をリードしていってください。農工の伝統や校風を作り出す責任は最上級生である3年生にあります。卒業生からバトンを引き継いだ以上、今までより全力で、何事にも「挑戦」する姿勢を持ち、本校の伝統、校風をさらに発展させてください。また、3年生の皆さんは進路決定を行う上で重要な時期をこれから迎えます。そのことを強く意識し、臆することなく、何事にも全力で取り組んでください。
長い人生の中で、必死になって学ぶことができるのが高校時代だと思います。なりふり構わず一生懸命勉強した、努力した、その経験は大人になったときに必ず活きます。それは生徒の皆さん全てに共通です。「挑戦すること」、「創造すること」、「継続すること」を生活の中心に据え、勉強に、部活動に全力投球してください。勉強でも部活でも最高の準備、最高の成果を目指してください。中でも、不得手なものへの「挑戦」、苦手なものを克服する「挑戦」、未知なるものへの「挑戦」、果敢に取り組んでください。
自分を変えるためには、「決意」や「想い」が必要です。この1年間をどんな年にするのか、何をやり抜くのか「決意」し、「想い」を強く持ち、色々なことに「挑戦」してください。皆さん一人ひとりにとって、飛躍の年、成長の一年になることを願い、第1学期始業式の講話とします。
令和5年度入学式 式辞
木々の緑が一斉に芽吹き、たくさんの花が咲き競うこの佳き日に、秩父農工科学高校に入学された新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。全ての教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎します。そして、皆さんを今日まで育て上げ、健やかな成長を支えてこられたご家族をはじめとする関係の皆様方に対しまして、心よりお祝いを申し上げます。
入学式は新入生の皆さんを歓迎する式であるとともに、この学校で学ぶという思いを確認する機会でもあります。この記念すべき4月10日を、「今日この日から始まる高校生活を実りあるものにするぞ!!」という誓いの日にしてもらいたいと思います。
さて、本校は、明治33(1900)年6月、 実業学校令により秩父郡立乙種農業学校 として設立され、以来、123年の歴史の中で幾多の変遷を辿り今日に至っております。“勤勉努力”“質実剛健”“規律節制”“至誠一貫”“協同和親”を校訓に、2万3千人を超える優秀な人材を輩出してきた、地域の歴史とともに歩み続ける、地域に信頼され深く愛される伝統校です。
目指す学校像に「秩父地域の産業と未来を支えるスペシャリストの育成」を掲げ、地域の産業と文化の担い手を養成するというスクールミッションを達成するために、全校を挙げて日々の教育活動に邁進しています。
ただ今入学を許可した新入生の皆さん。皆さんは9年間の義務教育を終え、自分の意思で本校への進学を決意し、合格されました。秩父農工科学高校は皆さんの入学を心から歓迎します。皆さんは、伝統ある本校で、そして、地元から深く愛されている本校で学ぶことに誇りを持ってください。今まさに、大きな希望と幾ばくかの不安を胸に、新たな学校生活を始める皆さんへ、あらためて高校とはどういうところかお話ししたいと思います。
学校は、学びあうところです。勉強はもちろんですが、それ以外にも様々なことを、教職員から、また生徒同士で学ぶことができます。本校には、色々な種類の、そして数多くの、学びの仕掛けがあります。皆さんには、それらの仕掛けに気付く人になってもらいたい。
どうすればその仕掛けに気付く人になれるか。まずは、好奇心旺盛であること。そして、謙虚であること。世の中は学ぶべきもので溢れていることを知っている人、そして、自分には足りないものがあることを自覚している人は、学びのチャンスをつかむことができます。学びのチャンスをつかむことができる人は、必ず大きく成長します。
次に、学校は、小さな失敗や挫折を経験する場でもあります。大人になってから初めて失敗をしたのでは立ち直り方がわからず、前へ進めなくなってしまうかもしれません。学校で経験する小さな失敗や挫折を大切にしてください。それらの経験は、きっと皆さんを強くたくましい人に成長させてくれるはずです。ただし、皆さんは、失敗したとき、ごめんなさいときちんと言える人であって欲しい。学校は、皆さんの失敗や挫折を見守り、支える存在なのです。
そして、学校は、お互いを認めあうところです。認めあうとは、ぬるま湯のような関係であるということではありません。本校には、生徒・教職員合わせて900名近くの人たちがいます。それぞれ個性を持った人たちが、互いに切磋琢磨し、高め合う関係を築き上げていきます。まずは、皆さんが他者から尊重されるために、皆さん自身が他者を尊重することから始めてみてください。お互いを認めつつ、レベルの高い、みんなが居心地の良さを感じられる集団になりましょう。
新入生のみなさん、この秩父農工科学高校で過ごす限られた時間を、大切にしてください。そして、みなさんの大切な時間を、私たち教職員も共有させていただくことに深く感謝をし、式辞とします。
令和5年4月10日
埼玉県立秩父農工科学高等学校 校長 服部 修
離任式 校長挨拶
4月も残り2日になりました。羊山公園の芝桜が見頃を迎え、日に日に山の木々が色鮮やかさを増しています。今週に入ってから、兼関東大会予選で地区を勝ち抜き県大会へ駒を進めた部、関東大会出場を惜しくも逃がしたものの県で上位入賞を果たした部、皆さんの頑張りが続々と報告されており、大変嬉しく思っています。
はじめに、新型コロナウイルスへの対応についてお願いがあります。ご案内のように、新規陽性者数が下げ止まりの状況にある中で、国全体では、2週間前から微増傾向に転じています。昨日、感染症法上の位置付けが当初の予定通り5月8日から5類へ移行することが正式に決まりました。加藤厚労大臣は「法的な位置付けが変わってもウイルスはなくならない」と前置きした上で、重症化リスクの高い人への配慮を求めました。これまでの経験で、感染リスクの高い場面や行動などは皆さんも承知しているはず。大事な大会を控えている人たちがこの中に大勢います。どうか皆さん、「感染再拡大を防ぐのは私たち一人ひとりの責任ある行動だ」ということを再認識して、連休を迎えて欲しいと思います。
さて、今日は離任式です。離任式は、私たちから3月までお世話になっていた先生方へ感謝の気持ちをお伝えするとともに、先生方からも、皆さんに対して離任の思いを伝えていただく最後の機会です。尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんは、「別れを丁寧にすることが新しい出会いや次の飛躍の準備につながる」とした上で、「お世話になった先生方に感謝の意を伝えることで、気持ちを切り替えて新しい年度に臨むことができる」と言っています。
「一会一生(いちえいっしょう)」という言葉をご存じでしょうか?「一度会ってできたご縁は一生の宝になる」という意味ですが、それだけ、人との出会いはかけがいのないものであると私は考えます。
それでは、今まで本校のためにご尽力いただいた先生方とのお別れの会(離任式)を始めます。昨年度末に15名の先生方が転・退職され、本日は5名の先生方にお越しいただいております。順に紹介します。
中略
結びに、生徒の皆さんには「一会一生(いちえいっしょう)」の学びを、是非この場で体感して欲しいと思います。
離任される先生方のご多幸、今後のご活躍を心より祈念申し上げます。
令和5年度球技大会 校長挨拶・講評
【開会式・挨拶】
みなさん、おはようございます。
天候に恵まれ、球技大会日和になりました。
考査前から準備を進めてくれていた 生徒会 と 球技大会実行委員会 の皆さん。ありがとうございます。
こうして大会が開催できるのは、当たり前のことではなく、実はとても有り難いことなのだということを、3年に渡ったコロナ禍から学びました。
今日はプレーする選手だけでなく、観戦している人達も応援で盛り上げ、球技大会を目一杯楽しんでください。ただし、楽しさは自分で獲得するものであって、待っていて誰かが与えてくれるという手合いのものではありません。自ら身体を動かして、仲間を応援して、大いに楽しんでください。
また、皆が心置きなく楽しむためには、一生懸命やる中でも、ルールやマナーを守る必要があります。無茶や無謀、スポーツマンシップに反するような行為は、厳に謹んでください。
試験明けで運動不足気味の人もいると思います。体調管理に気を配り、適度に水分補給をして、怪我のないよう気をつけてください。
それでは、皆さんの健闘を期待して開会の挨拶とします。頑張ってください。
【閉会式・講評】
すばらしい球技大会でした。よく頑張りました。
スポーツには、生きることの本質が集約されています。そしてそこには、アスリートやチームそれぞれのプロセス、つまりストーリーが必ずあるはずです。
一流のアスリートは、目の前の成果に満足することなく、次の課題と解決策を自ら考え、努力を続け、競技力向上に向けて新たな挑戦をします。
こうした経験は、これからの長い人生において、宝物になることでしょう。
皆さんには、こうした取組が色々な場面で行えるようになって欲しいと思います。
多くの運動部が、この夏北海道で行われるインターハイの県予選に、これから挑みます。県を勝ち抜いて、北の大地で羽ばたきましょう。
同じ頃、演劇部は鹿児島で全国総合文化祭に参加します。全国に 秩父農工科学高校 の雄姿を見せつけましょう!!
後片付けなどでお世話になる皆さん。最後までよろしくお願いします。
以上です。お疲れ様でした。