【校長室だより】

1. 令和5年度修了式 校長講話

投稿日時: 03/22 校長

 おはようございます。今日は修了式です。

 皆さんにとって、令和5年度はどんな1年だったでしょうか?勉強や部活動、学校行事、あるいは普段の生活は充実していましたか?ただなんとなく過ごしてしまった、あるいは、何か悔いが残ったことなどはありませんか?良い機会なので、この春休みに1年間を振り返って、次年度に活かして欲しいと思います。昨日に続き出番をいただきましたので、今日も二つのことを話させてください。

 最近、私にとって大切な先輩を亡くしました。今も悲しくて、寂しい日々が続いています。この方は「気遣い」を大事にする方だったので、はじめに「気遣い」の話をします。

 「気遣いは大事だ」と言われます。様々な人が集まって仕事していく上で、お互いに「気遣い」がなければ気持ちよく仕事ができません。ただ、私は「気遣い」というのは「気遣われる側」の方がむしろ大事なのではないかと考えます。「気遣い」は“してあげる”ことの義務ではありませんが、“されて当たり前”というものでもありません。「気遣いされる側」が「気遣われて当然」というような態度であったなら、気を使う側も良い気はしないでしょう。また、そういう人ほど、そもそも「気遣い」に気付かなかったりします。そのような集団の中では、徐々に「気遣い」が「損なこと」のように思えてきてしまい、「気遣う心」がなくなってしまうのではないかと思うのです。だからこそ、大切なのは、誰かの「気遣い」に気付き、その「気遣い」に感謝の心を持つこと。そしてその感謝は、誰かへの「気遣い」という形で返していくことだと思います。自分が気分よく仕事ができているときこそ、陰で誰かの「気遣い」に支えられてということを、この先輩から学びました。「気遣い」の環を広げていくことが、皆で成長する上で大切なのではないかと思います。

 この先輩は、国語の先生で読書家でした。次は読書にまつわる話です。最近目にした書店業界についてのニュースからです。過去10年間で764社もの書店が市場から退出し、店舗数の減少が続いているという内容でした。確かに私自身も以前より本屋さんに行く回数が減りました。皆さんはどうですか?

 電子書籍の普及も理由の一つかと思いますが、勉強や情報収集なら YouTube のような無料で便利な動画ツールがいくつもあります。わざわざお金を出してまで本を読む意味ってあるの?と思う人たちは特にそう感じるのではないでしょうか。私の考える本を読むメリットとは、「想像力を働かせることができる」ことです。YouTube などの動画は、視覚的には楽しいものかもしれませんが、想像力や発想力が養えません。その点、読書は活字を読んで、頭の中で自分の体験やビジョンを呼び起こし、映像化します。TVや YouTube は始めから映像化されているので、「わかった気になる」というのが実際のところでしょう。映像を見ている時は納得するのですが、見終わった後には中身をあまり覚えていない。誰しもがそんな経験をしたことがあると思います。それは頭を使っていないからです。頭を使って考えた事は定着します。本で読んだことを外に向けて発信することにより定着は更に進みます。みなさんもこの春休みに、読書の時間を増やしてみてはいかがでしょうか?

 今日は色々話しましたが、何か心に残ることがあったら覚えておいて、あるいは実行して欲しいと思います。それでは、事故に遭わない、起こさないように気を付けながら、有意義な春休みを過ごしてください。終わります。